新エリアご紹介① ~CT導入しました~

今回は、新エリアに導入したレントゲン(CT室)についてです。

さて、突然ですが、矯正歯科の治療に欠かせないものの一つ、『レントゲン写真』。
普段私たちの皮膚や歯ぐきに隠れて見えない骨の中。 レントゲンを撮影することで、詳らかにされ、歯の状態、歯の位置や傾き(角度)、上あごと下あごの骨格のバランスなど、さまざまな情報を得ることが出来ます。

パノラマ や セファロといった写真です。
こちらの写真、よく見ると、

埋まっている歯がありますね。

こういった時、矯正治療では、埋伏歯の「牽引」といって、骨の中に埋まってしまっている歯の角度を変えつつ誘導し、引っ張りだしてくる治療が可能なのですが、 通常のレントゲンでは2次元(平面)にしか映らないのです。
正確な位置の把握、治療のため、今まで当院ではこのような場合は、松江市立病院などにCT撮影を依頼し、患者様に撮影へ行ってもらっていました。

3次元なるとやはり見やすいですね。 CTと聞くと、筒型の装置に寝たまま入っていく、大ががりなヤツよね、という声も聞こえてきそうですが、それは医科のCTの話。
歯科用CTは、椅子に座ったまま、撮影時間も10数秒、そして、コンビーム方式という照射方法を取っており、何度も色んな角度から放射線を当てる医科のタイプとは異なり、照射も一度きり。被爆線量も医科用CTの1/8~1/50と低水準なのです。

今は、技術も進歩してきて歯科用CTも進化&低価格化し(と言っても高いですけど)、開業医での導入もかなり増えてきています。

こんな機械です。

「CTを撮る」と言われて、実際レントゲン室に入ってみたら、 「アラ、案外コンパクトなんですね!(フツウのレントゲンと変わらないみたい)」 と、先日、患者さんから言われました。

こちらはりゅーすけ先生を被験者に撮影の特訓をしている様子。


コンパクトですよね!

縦、横、斜め、自由な角度で輪切りでき、状態を確認できます。三次元構築ができるので、立体になり、患者さんに視覚的に理解していただきやすくなります。

自分のCTを見たりゅーすけ先生、「オレのアゴ、骨のレベルでは割れてる、、」と、余計なことを言っておりましたが、このように、何でも見えるようになりました。 しかし、何でも見えるから、何でも撮りまくったら良い、という話ではありません。
実際の被爆量は、東京-ニューヨーク間を飛行機で往復した時(高所では宇宙線の量が増加する)に浴びる自然放射線の量より少し低いくらいなのですが、あくまでも放射線ですので、不必要な医用被爆は避けるべきと考え、すべての患者様にルーティンで撮影する訳ではなく、顎変形症(外科矯正)や、埋伏歯、口唇口蓋裂など、2D(平面)では、状態把握が困難な場合に撮影させていただくことになります。

何より、患者様に別でCT撮影に出向いてもらう御足労をかけずに済むようになったことが良かったナァと思っております。