子どもの矯正治療


「いつから矯正治療って始められますか?」

「周りはみんな始めているし、早い時期から始めるのがいいんでしょう?」

「乳歯はどうせ抜けるので、矯正治療は生え変わってから?」

これらは、保護者の方から多く聞かれる質問です。
子どもの矯正治療について詳しく見ていきましょう。

「歯並びは気になるのですが、矯正する必要があるかどうかわからないのですが…」

「そもそも矯正する必要があるのかどうかが分からないので見てもらえますか?」 というお問い合わせを良く受けます。
もちろんOKです。矯正相談でご予約下さい。

専門家の立場から、咬み合わせ・歯並びについての現状をご説明し、治療が必要であるのか、生え変わりの様子見で大丈夫なのかご説明差し上げます。

注意したいお口の状態(ご来院いただくタイミングの目安の一例)

  3歳児検診で不正咬合(受け口)を指摘された
  前歯が生え変わり始めたが、反対の咬み合わせになっている(小学校1年生前後)
  小学生だが、指しゃぶりがやめられない
  歯科医院の定期検診で、大人の歯が足りない(永久歯の先天欠損がある)と言われた
  犬歯の生え変わるスペースがない(小学校3,4年生)
  学校歯科検診で、不正咬合を指摘された
  永久歯が全て生え変わったが、歯並びが気になる(中学校1年生前後)

いつ矯正治療を始めるのが良いの?


お口の中の状態は、一人ひとりで違うため、一概に「開始は何歳から」と断定するのは難しいものがあります。

理想的には、「あごが成長段階にある幼児期から矯正歯科にて定期的に観察していくこと」だと考えています。
そうすることで、最も適切と思われるタイミングで治療を開始することが出来るためです。

「早くに始めれば、歯を抜かずに済むらしい」と考えられる方もおられるようですが、不正咬合の種類によっては、早くに始めても抜歯を伴う仕上げの治療(2期治療)が必要なこともあります。

歯並びの状態によって、早期治療が必要な場合と、そうでない場合があるのです。

一般的には7~8歳で上下の前歯が生え変わるときに、相談に来ていただくことが多いようです。
しかし、受け口などの治療は乳歯のときから早めに改善しておいた方が後々の治療が楽になることも多いため、症状によりケースバイケースです。

最適な治療のタイミングを逃さないよう、まずは気になった時点でご相談ください。

うちの子、どの段階!?

ダラダラと長期間にわたり治療を行うことは、お子さんにとって負担が大きいものです。
歯並び・咬み合わせの状況から最も適切な時期を見極め、なるべく短い期間で、効果的な治療を行うことが大切です。

今、お子さんはどの段階でしょう?
お口の中の状況を見ながらチェックしてみましょう。

第0期治療(早期初期治療)

対象年齢 3~5歳(乳歯列期)
症状 主に反対咬合(受け口)、側方偏位(横ズレ)など
装置 主に就寝時に使用する取り外し式の装置
目的 正常な上あごの成長を妨げる歯並び・咬み合わせをできるだけ早めに改善することで、あごの骨の成長を正常な発育ラインに乗せることを目的とする。

咬み合わせが原因で成長とともに下あごが前に出てきたり、曲がっていったりするのを防ぐ。

>早期初期治療例1(4歳 反対の咬み合わせが気になる)

>早期初期治療例2(3歳 奥歯が横にズレている)

第1期治療(早期治療)

対象年齢 6~12歳(混合歯列期)
症状 反対咬合(下顎前突)、上顎前突、過蓋咬合、叢生、埋伏歯など多岐にわたる
装置 固定式(リンガルアーチ等)取り外し式(ヘッドギア等)など様々であるが、比較的にシンプルなもの。 装置は使用せず、MFTによるトレーニングのみを行うこともある。
目的 問題のある歯並びやあごのズレを正しい方向へと導き、調和のとれた骨格、咬み合わせに成長できるよう促す。(基礎となる土台を整える時期)

早い段階で不正咬合を改善し、重症化を防ぐ。

永久歯がきちんと生えそろうように誘導する。

指しゃぶり、クチャクチャ咬み、舌が出る、いつも口が開いている、等の悪い癖を取り除き、バランスの崩れた筋肉の働き、動かし方を正常にする。                

>第1期治療例1(7歳 前歯がねじれて生えてきた)

>第1期治療例2(9歳 口が閉じれない・出っ歯が気になる)

治療目標が達成されれば治療はいったんお休みし、定期的な経過観察ですべての歯の交換を待ちます。

第2期治療(第2期継続治療)

対象年齢 12歳~(永久歯列期)
症状 すべての不正咬合(咬み合わせ・歯並びに関することは何でも)
装置 マルチブラケット装置(唇側・舌側)+α(スクリュー、ヘッドギア等) 治療と平行して、MFTを行うこともある。
目的 仕上げの矯正治療。

“審美・機能・安定”の治療目標を満たすよう、細かな個々の歯の調整を行い、歯並び・咬み合わせを最終的に整える。

あごの骨の残余成長を見極め、第二大臼歯まできちんとコントロールをすることで、治療終了後に、成長により咬み合わせが崩れてくる、第二大臼歯が歯並びの外側から生えてきたといったトラブルを未然に防ぐことも可能。

>第2期治療例1(12歳 出っ歯、歯並びが気になる)

>第2期治療例2(10歳 反対咬合を治してほしい)

早期治療(第0期、第1期治療)を行うメリットって?

早期治療は、

  不足しているあごの骨の成長を促したり、成長の方向をコントロールしてあげることで、不正咬合の重症化を防ぐ。
  生え変わりの時期の不正咬合をサポートし、並びを整えてあげることで、歯や歯茎にダメージを与えるような咬み合わせを正常な方向へと導く。

ことが目標です。

この目標に基づいて治療した結果、具体的に、

  第2期治療(ブラケットによる治療)が短くなる、または必要なくなる
  第2期治療で抜歯をする可能性が低くなる(非抜歯が可能となる)
  不正咬合が軽減されたことで、治療目標が上げられる(よりキレイに治る)
  お子さまのコンプレックスを取りのぞき、すこやかな心身の発育を促す

というメリットがあります。

また、1、2の問題がない、あるいは治療の適応でない、と診断された場合は、生え変わりの時期の治療を行わず経過観察を行い、生え変わりの終了したタイミングで第2期治療のみを行うこともあります。

>コラム 子どもの歯並び、ホントに経過観察でダイジョウブ?

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