よくあるご質問(こどもの矯正について)

Q.乳歯列ですが、咬み合わせが反対です。大人の歯に生え変わったら治りますか。ほっておいてもいいですか。
確かに、永久歯が生え変わる時に、自然に治ることもあります。ただし、かなり少数例です。
反対になっている下の前歯が6本、逆の咬み合わせが深い、近親に反対咬合の人がいるなど、自然に治るのが難しいタイプの反対咬合もあります。
乳歯列の時には、マウスピース型の装置など、お子様の負担が少ない装置で治療できる場合もあります。
また、反対の咬み合わせのままでいると下あごが成長しやすく、上あごの成長を阻害する、などの悪影響も考えられます。
お子様の治療の場合は、その子の状況に合わせて、無理のない範囲で治療を進めていきます。
急いで治療に踏み切る必要があるのか、経過観察でも大丈夫なのか、ただ放置するのではなく、一度ご相談いただくことをおすすめします。
Q.健康な歯を抜くことに抵抗があります。抜歯はしなくてはいけないのでしょうか。
健康な歯を抜くことは誰でも抵抗があると思います。私たちも、できれば抜かずに治療をしたいと考えています。
しかし、あごの骨と歯の大きさのバランスが悪いため起こっているでこぼこをキレイに並べたり、出っ歯を引っ込めようと考えたときに、歯並びにどこかスペースが必要になってきます。
抜かずにそのスペースを作る場合には、
1) 歯と歯の間をやすりのようなもので磨いて、各々の歯と歯の間に少しずつスペースを作る
2)アンカースクリューなどを使い12歳臼歯を後ろに引っ込めて、歯並び全体を後ろに下げることでスペースを作る
3)歯並びのアーチを横方向に拡大する
等の方法があります。
ただ、各方法によって得られるスペースには限界があり、でこぼこや引っ込める量が大きい場合には、それだけでは収まりきれず、歯並びのアーチを前にも大きく膨らませて並べることになります。歯を抜かずに済んだ代わりに治療前よりも口元がもっこりと出たようになってしまう場合もあるのです。
また、無理に広げて並べた歯並びは、抜歯して並べたものより治療後の安定が悪いこともあります。 場合によっては、どうしても抜歯をしなければならないこともあることをご理解下さい。
Q.床矯正という取り外し可能な装置で治療をすると、銀色の装置を付けずに済むし、歯も抜かないそうです。こちらでもできますか。
床矯正は歯列のアーチを前後横方向に広げて、歯を抜かずに並べることを目的に治療を行う治療法です。
当院では、拡大した歯列の安定性の問題から床装置のみで治療を行うことはほとんどありません。こどもの矯正治療には、床矯正のような取り外し式のマウスピース型のものから、一部分にのみブラケットを付けるなど、お子様それぞれの状況によってさまざまな装置を使います。
もちろん、早く始めたことで全体的な装置を付けずに治療を終了する場合もありますが、最終的には全体にブラケットを付けて、きちんと歯並びを整えるステップが入ることも多いです。
Q.小さいころから早く治療を始めることで、将来全体的な矯正治療をしなくてすみますか?
これは、歯並び、咬み合わせの状況によりますので一概には言えませんが、早期治療の目的は、骨格的なアンバランスを正しい方向へ誘導したり、機能的な異常(咬み合わせの異常によって歯にダメージが起こっている、等)を改善することにあります。
患者さんによっては早期治療を行うことで、将来的に抜歯をせずに済むこともありますし、歯並びの問題が一部のみであった場合はその後の治療が必要なくなった、ということもありますので、気になったら早めに来ていただくことは価値があると思います。
逆に、骨格に問題がなく、歯並びにのみ問題がある場合は、早期治療をせずに生え変わりを待ってから全体的な矯正治療のみお受けいただくこともあります。いずれにしろ、ご自身で判断するのは難しいためご相談いただくことをおすすめします。
Q.乳歯が抜けたのに永久歯が生えてきません。大丈夫でしょうか。
乳歯が抜けてから6ヵ月たっても、その部位に永久歯が生えない場合には歯科医院で診てもらった方が良いでしょう。
乳歯が抜けても永久歯がなかなか生えてこない場合には、永久歯の歯根の成長が遅れていたり、永久歯の生えてくるスペースが狭くて永久歯が出て来ることができない、乳歯のあとから生えてくるはずの永久歯が生まれつき無い…など理由はいろいろ考えられます。
6ヵ月以上たっても生えてこない場合には、一度ご相談ください。場合によってはレントゲンを撮影し、原因を調べた方が良いこともあります。
Q.子どもの歯並びについて、どのタイミングで相談したらよいのでしょうか。
気になったときにはいつでもご相談いただけます。
前歯4本が生え変わったときの咬み合わせを心配されて来られる方が多いです。(小学校2年生前後)